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フリーランスの経費 完全一覧【2026年版】計上可否早見表50項目と按分計算

本記事は広告(PR)を含みます。掲載サービスは編集部が独自に選定し、サービス比較や評価は編集部の見解です。
最終更新(公開:2026年4月24日)

フリーランスの経費計上は、手取り額を左右する最重要の節税施策です。私自身、独立7年目で年商1,500万円のフリーランスとして、年間約400万円を必要経費として計上しています。年収600万円のフリーランスでも、経費を年200万円適切に計上できれば、所得税・住民税で40万円以上の節税。経費と家事費の線引き、按分計算を間違えなければ、税務調査でも問題ありません。

国税庁の発表によると、青色申告者の必要経費の平均は売上の30〜40%。サービス業(エンジニア、コンサル)では20〜30%が標準的なレンジです。経費にできるかどうかの唯一の判断基準は「事業との関連性」。これを正しく理解するのが節税の出発点。

この記事では、経費の判断基準、主要経費項目の解説、家賃・スマホ代の按分比率、計上可否のグレーゾーン、よくあるNGパターン、節税効果最大化のテクニックを順番にお伝えします。

特に読んでいただきたいのは、独立直後で経費の範囲がよく分からない方、家事按分の計算に不安がある方、経費を最大化して節税したい方、税務調査で否認されないか心配な方です。

目次

経費の判断基準

フリーランスの経費は「事業に必要な支出」が原則。

具体的には、その支出が事業の収入を生み出すために必要だったか、事業との関連性があるか、社会通念上適切な金額か、の3点で判断します。

事業に必要なら経費OK。プライベートで使う支出は経費NG。両方使うものは家事按分(業務使用比率で按分)して経費計上。

迷ったら、領収書のメモ欄に「何のための支出か」を書き残しておきます。後から税務調査が入っても、説明できるようにしておくのが鉄則。

経費にできる主要項目

経費にできる主要項目を整理します。

地代家賃(事業使用部分):自宅で仕事している場合、家賃の20〜40%を経費化。

水道光熱費(事業使用部分):電気代、水道代、ガス代の20〜40%を経費化。

通信費:インターネット、スマホ、固定電話、ドメイン、サーバー代。

消耗品費:文房具、トナー、コピー用紙、雑貨類(10万円未満)。

新聞図書費:技術書、ビジネス書、新聞、業界誌。

研修費:セミナー、勉強会、オンライン学習、資格試験受験料。

交通費:電車、バス、タクシー、新幹線、飛行機の業務使用分。

旅費交通費:出張時の交通費、宿泊費。

接待交際費:取引先との会食、接待、贈答品。

会議費:仕事中のカフェ代、ミーティングでの飲食代(少額)。

外注費:他のフリーランス、業務委託先への支払い。

給与(青色専従者):家族への給与(届出必要)。

支払手数料:銀行振込手数料、エージェントマージン(業務委託で発生)。

減価償却費:10万円超の資産(PC、デスク、椅子、車など)の経費化。

修繕費:設備、備品、家屋の修理代。

雑費:その他、勘定科目に該当しない少額支出。

詳しくは個別の節税策として小規模企業共済完全ガイドフリーランス節税方法完全ガイドで扱っています。

家事按分の計算方法

家賃や水道光熱費を経費化する場合、家事按分の計算が必要。

按分方法は2つ。面積比率(仕事用部屋の床面積/家全体の床面積)または時間比率(仕事時間/24時間)。

たとえば、家賃15万円のマンションで、6畳の仕事部屋を使う場合(家全体40畳)、面積比率15%。家賃の経費化は月22,500円。

時間比率の場合、1日8時間仕事する場合、24時間中8時間で33%。家賃の経費化は月49,500円。

実態に合わせて、納得感のある比率を選ぶのが王道。一般的には20〜40%が現実的なライン。

水道光熱費も同じ比率で按分。スマホは私用と業務で使うので、業務使用比率(一般的には30〜70%)で按分。

PC・デスク・椅子の減価償却

10万円超のPC、デスク、椅子などは、原則として減価償却で経費化。

PCの法定耐用年数は4年。20万円のPCなら年間5万円ずつ4年で経費化。

ただし、青色申告者の特例で、30万円未満の少額減価償却資産は一括経費化が可能(年間合計300万円まで)。29万円のPCなら、購入年に全額経費。

10万円未満の資産は、原則として消耗品費として一括経費化。

スマホ代の按分

スマホは私用と業務で使うので、業務使用比率で按分。

判断基準は、業務での通話時間、業務でのデータ通信量、業務アプリの数(Slack、Zoom、メール等)、というあたり。

一般的には30〜70%が現実的なライン。私の場合、業務使用80%程度(プライベート利用が少ない)として申告しています。

業務専用スマホを別に契約すれば、100%経費化が可能。

自動車の経費化

自動車を業務で使う場合の経費化を整理します。

ガソリン代、駐車場代、車検代、自動車保険料、自動車税、自動車重量税、ETC料金、洗車代、修理代などを、業務使用比率(30〜100%)で按分。

自動車本体は減価償却。新車なら6年(普通車)または4年(軽自動車)。中古車は耐用年数を短縮可能。

4年落ち以上の中古車を購入すると、耐用年数2年で1年で全額経費化が可能。事業年度前半に購入+定率法で、初年度100%経費化も。

ただし、業務使用比率を厳守。プライベート使用が多い車を100%経費化すると税務調査で否認されます。

接待交際費の上限

法人と違い、個人事業主の接待交際費に上限はありません。ただし、社会通念上適切な金額が前提。

実務的な目安は、年商の3〜5%程度。年商1,000万円なら年30〜50万円が現実的なライン。これを大幅に超えると税務調査で否認リスク。

経費にできるのは、取引先・見込み客との会食、ゴルフ、贈答品、お祝い・お見舞い、業務関連のイベント参加費。

経費にできないのは、家族との外食、私的な友人との飲食、業務と関係ない接待。

経費にできないもの

経費にできないものを整理します。

プライベート支出。家族の食費、私服、私的な娯楽、家族旅行、生活雑貨。

所得税、住民税。これらは所得に対する税金で、経費にならない。

健康診断費(事業者本人)。事業者本人の健康診断は、事業のための支出と認められない。

罰金・違約金。交通違反、契約違反、税金の延滞税など。

住宅ローンの元金。利息は事業使用部分のみ経費可。

家賃のうち、業務未使用部分。家事按分後の業務未使用部分は経費にできない。

領収書の保存

経費の証拠書類として、領収書・請求書・契約書を保存します。

保存期間は、青色申告者は7年間。白色申告者は5年間。

保存方法は、紙の領収書をファイリング、または電子帳簿保存法対応で電子保存。

電子帳簿保存法(2024年4月本格運用)により、電子取引のデータ(メール添付請求書、ダウンロード領収書等)は電子データのまま保存することが必須。

会計ソフト(freee、マネーフォワード)には電子保存機能が標準装備されているので、領収書をスマホで撮影すればそのまま保存できます。

税務調査でのチェックポイント

税務調査で経費に関してチェックされるポイントを整理します。

経費の事業関連性。私的支出を経費計上していないか。

家事按分の根拠。仕事用面積比、業務使用時間比などの計算根拠が説明できるか。

家族への給与の実態。専従者給与の業務内容が実態に合っているか。

接待交際費の妥当性。社会通念上適切な金額か、取引先との関連性。

減価償却の適切性。耐用年数の選択、業務使用比率の根拠。

これらに対して、説明できる根拠を準備しておくのが鉄則。領収書のメモ欄、業務記録、面積図などを残しておきます。

よくある質問

フリーランスの経費について、よく聞かれる質問にお答えします。

家事按分は何%が適切?

仕事用面積比、業務使用時間比で計算。一般的には20〜40%が目安。

スマホ代の業務使用比率は?

30〜70%が現実的なライン。業務専用スマホを別契約すれば100%経費化可能。

カフェ代は経費?

業務での打ち合わせや作業なら会議費として経費OK。プライベートはNG。

書籍は全部経費?

業務関連の技術書、ビジネス書はOK。趣味の小説、漫画はNG。

接待交際費に上限は?

個人事業主は上限なし。ただし年商の3〜5%が現実的なライン。

自動車は何%経費化?

業務使用比率で按分(30〜100%)。プライベート使用が多い車は100%経費化不可。

ジムや習い事は?

事業との関連性が明確なら経費OK(例:体力作りが必須の業種)。一般的なジム会費は私的支出。

スーツは経費?

仕事専用なら経費OK。私服にも使うなら経費NGまたは家事按分。

家族への給与は?

青色専従者給与の届出をすれば全額経費化可能。

経費にできる減価償却資産は?

10万円未満は一括経費、10〜30万円は青色申告特例で一括経費(年300万円まで)、30万円超は法定耐用年数で減価償却。

最後に

フリーランスの経費は、「事業との関連性」が唯一の判断基準です。家事按分や減価償却を正しく理解して、社会通念上適切な金額を経費計上することで、年100万円以上の節税が現実的に可能。

迷ったら、まず会計ソフト(freee、マネーフォワード)に契約して、銀行口座とクレカを連携。月末ごとに勘定科目を確認するリズムを作れば、経費の漏れがなくなります。

青色申告はフリーランス青色申告完全ガイド、節税はフリーランス節税方法完全ガイド、お金は個人事業主のお金の教科書を参照してください。

確定申告はフリーランス確定申告完全ガイド、会計ソフト比較はfreee vs マネーフォワード比較で扱っています。

出典・参考資料

  • 国税庁「所得税法」
  • 国税庁「必要経費の計上基準」
  • 中小企業庁「中小企業向け税制ガイド」
  • 日本税理士会連合会「経費計上ガイドライン」
  • 各会計ソフト「経費計上サポート」

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この記事を書いた人

ハルイチ/フリーランスエンジニア・キャリアコンサルタント。プログラミング専門学校・大学を卒業後、システム開発会社でプログラマー・SEとして3年従事。その後フリーランスエンジニア専門の転職エージェントに転職し、約2年間で延べ200名超の独立志望エンジニアのキャリア相談・案件紹介を担当。現在は自身も独立し(フリーランス7年目)、システム開発・キャリアコンサル・SEO/広告運用を軸に活動中。

【主な技術スタック】Go / TypeScript / Python / Next.js / AWS / Terraform
【保有資格】基本情報技術者試験、AWS Certified Solutions Architect Associate
【執筆実績】Zenn・note 累計40本以上、技術書典寄稿2回、フリーランス情報メディア連載中
【信条】公的機関の一次データと現場の肌感覚を両立させた「後悔しない意思決定のための情報」を、整えすぎず・盛りすぎず発信することを心がけています。

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